今回は、ドメドメ日本人にとってもう一つの大きな壁、英文のリーディングについてです。
TOEIC、TOEFL、または大学・大学院入試にしても、リーディングはその得点の多くを占めており、これを苦手としている方はなかなか点数を伸ばせず、苦労されているのではないでしょうか。
実は私もその一人でした。
私が受けていたGMATという大学院入試試験のリーディングセクションとなれば、ネイティブスピーカーでもしっかり準備しなければ高得点を取れないほどのレベルです。
それを日本人の私が受けるのですから、相当苦労したのはいうまでもありません。
難解な必須英単語もしっかり覚え、過去問などの問題集も数多くこなし、CNNやナショナルジオグラフィック等のオンライン版を毎日読んだりしました。
なのに、一向に点数が上がらない!
忘れもしません、あれはニューヨークでのさむーい冬のある日、万全を期して挑んだテスト。結果は500点にも満たないという、悲惨な結果。
本当にあの時はこれが自分の能力の限界かな?と思い留学も諦めようかと思いました。
で、絶望の中で、ある人にアドバイスを求めたところ、意外なことを言われました。
『それは、読んでるようで読めていないんだよ、アメリカ人の中学生が読むような本がスラスラ読めるようになるとこからやり直したら?』
その時点で、GMATの勉強を始めてから1年以上経っており、TOEICも900点以上あったのに、今さら中学生レベルの本って、マジかよ。。
と思いましたが、願書提出まで時間もなく、もう半ばやけくそで、ある本を毎日読み始めたのです。その本とは、
ペンギンリーダーズ(Penguin Readers)
です。ペンギン?なんじゃそりゃ、という方は一度、大きめの書店でチェックして見てください。
それまでいくらやってもリーディングセクションが上がらなかった私ですが、この本を仕事の合間や空き時間に毎日、毎日読み続けて、3ヶ月後のテストで信じられないくらい一気に得点(200点ほど)が上がりました。
その後もリーディングセクションは順調に伸び、願書までに無事間に合わせることができたわけです。
最近の試験のほとんどはコンピューター式で、まぐれ当たりで点数が上がることががないようプログラムされており、本当の実力が試されるため、小手先のテクニックは通用しません。
ですので結局は、自分のレベルにあった文章を多読するのがリーディングの底力を上げる一番の近道となります。
これはあらゆるレベルのリーディングで行き詰まっている方に、声を大にして言いたいです。”急がば回れ”とはよく言ったものです。
いきなり難解な科学雑誌やニュースなどの記事を読む必要はありませんし、効果はあがりません。
なんとなく読めた気になっているだけでは、本物の読解力、速読力はついてこないのです。
リーディングで壁にぶつかったなら、勇気を持って中学生レベルに戻ってみましょう。
このペンギンリーダーズなるヘンテコな名前のシリーズは、本当にどんな英語教材にも勝る最強のツールです。
レベルが1から6まであって、それぞれのレベルで様々な分野のタイトルが網羅されています。
興味のあるものかつ、読んでまったく苦にならないレベルから始めて徐々にレベルをあげていけばOKです。
一冊読み切りなので、繰り返し何度も読めて、前回お話したイメージ化にもつながります。(前回記事はこちら→あなたの人生を豊かにするTED式英語学習法 その2)
ジャンルが小説から科学まで多岐に渡っているため、趣味で英書を読んでみようとお考えの方にもお勧めです。楽しく読めて、教養&人生の豊かさアップも期待できます。
最後にいくつか各レベルのおすすめを紹介しておきます。